グリップを握る強さを変えてボールをコントロールする
グリップを握る際、左手のグリップを握る強さを変えてあげることで意図的に球筋をコントロールすることができます。
メジャー通算8勝を挙げたプロゴルファー、トム・ワトソンはグリップを握る強さを変えることでボールをコントロールすると言います。しかもグリップの位置などは変えずに。
あるトーナメント最終日、最終ホールのティーグラウンドに立ったワトソンは3打差で首位にいました。フェアウェイの左サイドは池。強い風が右から左に吹いていました。
そこでワトソンは左の池を避けるためにこんなことをしたそうです。
アドレスで、左手三本指(小指から中指)でいつもよりきつめにグリップし、そのグリップの圧力をインパクト後まで保持しました。
右からの風に負けないフェードを放ったワトソンは2打差でそのトーナメントに優勝したのです。
このテクニックはワトソンが自分の父親から教わったものだったといい、それからプロになっても使っているのだそうです。
何故、左手三本指のグリップの圧力を上げただけでフェードが打てたのかというと、左手が右手の動きをある意味「邪魔をした」からだと思うんです。
左手のグリップの圧力を上げることで、右手が自然に返るのを遅らせたために、フェースは十分にスクウェアにならなかったのだと思います。
この逆もまた使えます。スライスを矯正する際、またはどうしても右へは打ちたくない場合は、左手のグリップの圧力をいつもよりも下げます。すると、左手で軽めに握ることで右手が返りやすくなり、ドローボールが打ちやすくなります。
こういったグリップの試行錯誤をしてみるのも面白いと思います。
また、グリップを強く握り過ぎていると、これは右手にしても左手にしてもそうですが、インパクト前後でフェースを返し難くなります。
グリップを握る強さというのは、球筋にも大きな影響を与えるようです。
まとめると
基本的なルートとして覚えておくといいことは下記の通り
1.右手のグリップをゆるめに握る → フェードが打ちやすい
2.左手のグリップをゆるめに握る → ドローボールが打ちやすい
この効果を実感するには普段からグリップはゆるめに握るといいと思います。ほとんどの方は強く握りすぎていますから。
ただ、このグリップを握る強さを変えて、球筋を変えるというのはやや上級者向けのテクニックでもありますので、万人向けというわけではないかも知れません。
ご自分で試してみて、自分に合うようであれば、1つの武器として使ってもいいかも知れませんね。