フィンガーグリップとパームグリップ
フィンガーグリップとパームグリップ。
同じグリップでもゴルフスイングに与える影響は全く異なってくると思います。
今回はこの2つのグリップの比較、そしてゴルフスイングへの影響などについてご紹介致します。
フィンガーグリップとはフィンガー、つまり指で握るタイプのグリップであるのに対してパームグリップはパーム(手の平)で握るタイプのグリップです。
フィンガーグリップでなければ、思うようなショットは打てない?
フィンガーグリップとは指でクラブを握るタイプのグリップ方法です。
パターや特殊なタイプのアプローチショット以外、ゴルフではこのフィンガーグリップでなければ、思うようにショットを曲げたり、コントロールしたり、飛距離を出したりすることが非常に困難になります。
何故、パームグリップでは思うようなショットが打てないのか?
それには、2つの要素が関係してきます。
パームグリップの欠点とは?
手の平で握るパームグリップ。実はゴルフ初心者の方の多くは知らないうちにこのタイプのグリップで握ってしまっています。
パームグリップの欠点は大きくわけて2つあります。1つは手首の自由を奪ってしまうこと。2つ目はスライスが出やすいグリップであるという点です。
先ほど、パームグリップでは思うようなショットが打てない理由について、2つの要素が関係しているとお話しましたがそれについて少しご説明させてもらいたいと思います。
手首のコックが使えない
まず1つ目の理由ですが、ゴルフではヘッドスピードを出すためには(飛距離を出すためには)、手首のコックを使わなければなりません。
手首がコックされているかどうかは、バックスイングのトップでクラブシャフトと前腕の角度がおよそ90度程度になっているかどうかを見るとわかります。
この手首のコックがヘッドスピードを上げる際に必要で、手首のコックなしではプロのパワーヒッターであってもボールを遠くに飛ばすことは困難だと思います。
ところが、パームグリップで握っていると、この手首のコックが抑制されてしまいます・・。フィンガーグリップと比較するとパームグリップでは十分に手首をコックできないので、ヘッドスピードを出すのが難しくなってしまうのです。
インパクトでフェースが開きやすい
初心者の方の多くは、無意識のうちにパームグリップで握ってしまうことが多いのですが、それには理由があります。
多くのゴルファーは例えば、アイアンを地面にしっかりとソールした状態でグリップを握ろうとします。アイアンのソールのトゥ側もヒール側も地面についた状態でグリップします。
いわゆるハンドアップの状態です。そして、そのようにして握るとどうしても手の平でグリップを握ってしまいパームグリップになってしまいます。
構えた状態ではそれでいいように思います。しかし、トゥダウン現象でもご紹介しましたが、ゴルフではスイング中にクラブのトゥ側が下がるというトゥダウン現象が起きます。
もし、構えた際に右上のような状態だと、スイングして遠心力がかかり、インパクトまで来ると、クラブのトゥ側が地面に当たる形になり、ヒール側が浮いた状態になります。
すると、クラブのトゥ側が地面の抵抗を受けて急ブレーキがかかるような形になり、フェースが開いてしまいます。だから、スライスするというわけです。
パームグリップで構えると、どうしてもハンドアップの形になります。そして、トゥダウン現象によって、インパクトではフェースが開きやすくなり、スライスが出やすくなります。
パームグリップの方の殆どがスライサーなのは、そういった理由です。